生活保護ケースワーカー奮闘記

令和時代に福祉事務所のケースワーカーとして働く公務員の皆さん、またその関係組織の方々に関する情報を提供します。

ケースワーカーのやりがい その3

ケースワーカーに対して職員の認識としては、その仕事しかできない脳筋系の仕事と誤解されがちです。

 

確かに定期訪問や通院同行、所内面談など受給者と関わる、体を動かす仕事が多いです。また市政の重要な意思決定に関わることや予算編成、議会対応、人事総務等の仕事に関わることはないため、何となく意識高い系の職員から見たら、落ちこぼれ集団の溜まり場のような印象もあります。

 

いやいやいやいや、実際はそんなことないのです!!!ただ、やっぱり市役所の中でも率先して希望される職場ではありません。

 

また、重ねて事務職のほかに福祉職の方が配属される職場なので、福祉職=専門的な知識がないとできないとも思われがちです。

 

事務職と福祉職の根本的な違いについては少しずつ書いていきたいのですが、まず大前提として両方とも地方自治体の職員であることに変わりありません。

 

ただ、福祉職はそれなりに福祉関係に配属されていきます。福祉職の方がいきなり納税課に行くなどはありません。むしろ福祉系統の職場以外に行くことは稀です。

 

地域の知的障害、身体障害をケアする施設に配属されたり、そう言った方のケアの方針を立てる福祉企画系統の職場などでしょうか。そのほか、地域の高齢者のケアのための包括支援センターや社会福祉協議会などにも少数配属されます。

 

勿論、特に新規採用者の福祉職であれば、その配属の大部分は生活福祉課です。ケースワーカーとして仕事をすることの可能性が高いです。これは、これまで施設などを公立で運営していたものを民間委託により社会福祉法人などに運営を任せている場合があるからです。

 

そのため福祉職の配属場所が生活福祉課に集中してしまいます。それまで福祉職でも多様な配属場所があったのですが、選択肢が狭まっているところに少しマイナスを感じることもあります。

 

また、福祉職の採用人数が年々減少傾向にある自治体もあるため、どうしても事務職職員も生活福祉課に配属され、ケースワーカーをやる場合があります。そのため、福祉職の方であればケースワーカーとして働くことをあらかじめ想定しますが、事務職の人は全く想像していないことから、内示が出るとがっかりすることがあります。

 

福祉職の方は大学や諸先輩方から、ケースワーカーたるものどう受給者と対応するから等の勉強をしてきますが、事務職の方は全くそのような勉強はしません。そのため、配属当初からすこしだけ福祉職と事務職で知識や経験に差があることもあります。

 

まぁ、その差も実際の業務に就くとほとんどないに等しいので、心の持ちよう次第と毎年新規採用職員さんたちを見てしみじみします。

 

福祉職と事務職での働き方の違いについては次の記事で書いていきます。