生活保護ケースワーカー奮闘記

令和時代に福祉事務所のケースワーカーとして働く公務員の皆さん、またその関係組織の方々に関する情報を提供します。

生活保護費の内訳

前回の移管を断るシリーズが終わっていませんが、よく目にする「生活保護費が高すぎる、安すぎる」論争について。

東京都23区内で、65歳程度(高齢者世帯)、年金なし、加算なしで考えると、概ね8万円(若干端数はありますので、8万円とします。)、あとは家賃です。

 

月8万円をどう使うか、ここが皆さんにとって生活保護費が高いか、安いかが出てくるんだと思います。もちろん貰えるならもっと貰い、自由に生きたいでしょう。ただ、日本にとって、東京都23区で生きていく最低生活費として定めている金額です。

 

さて、受給者が大体払ってるものとして、何人か聞き取りをしたことがありました。

 

・アパートの管理、共益費

・携帯電話代

・光熱費(水道については減免の範囲内であれば0円になります。)

・食費

・酒、タバコ代

・どこかへ行くための交通費(もっと年齢を重ねてシルバーパスが使えたり、通院交通費を請求していれば変動していきます)

・服代

・家具什器

・交際費

・その他娯楽代

 

あたりでしょうか。ご存知の通り医療費や介護費、住民税などは掛かりません。

 

私的になんですが、受給者の多く、特に男性で煙草を吸わない方は多くありません。大体吸われる方が殆どです。また、お酒も飲む方は多いです。これは恐らくなのですが、これまでの人生で通ってきた仕事なども影響しているのかなぁ、と言う想像をすることがあります。

 

ガテン系や、飲食系、警備系などの仕事をやってきている方はその当時の生活スタイルをあまり変えずに生きているかなと。ずっとそのスタイルを生活保護を受けるから変える、と言うのは難しいのかもしれません。

 

そのほかだとたまに疑問に思うのが、携帯電話代がとにかく高い人たち。料金プランを全く変えず、さらに大して使わない携帯を契約している人たちにはたまにアドバイスをしたりしています。携帯ショップまで着いてはいきませんが、何を言ってくるかの台本を使ったことは度々。こうやって不必要なサービスを勝手に契約させられているんだなぁと。

 

あと、光熱費。家にいる時間が長い、断熱が弱いアパートにいたりすると自然と冷暖房を使い続けるのでしょう。外に出ろ、働けと言う人もいますが、、、。

 

アパートの共益費、管理費ですが。たまに勘違いされるのですが、ここは住宅扶助費として支給はされません。生活扶助から自分で捻出するので、ここが高いと余計な出費になります。たまに、管理費、共益費が高い転居先を持ってきて、ここに住みたい!と言う人たちには、本当に平気ですか??と嗜めることはあります。

そのお金があればもっと色々買えるのななぁ。

 

あとは、交際費娯楽費は、まーみなさんが思っているような出費はしている人は少ないです。そんなにわちゃわちゃと出かけたりはしていないです。

 

いや、たまにいます。いつも訪問しても、毎回出かけている人、なんでだ???となることはあります。

 

あとは食費。まず、自炊がとにかくできない人が多い。なのでコンビニでご飯を買えば必然的に値段は高くなります。毎食コンビニにいけば、そりゃお金は無くなりますよね。

 

私的に思うのは、何よりの自立の一歩は少ない材料とお金でご飯をいかに作るかを知ることじゃないかなぁと。まぁ一人分のご飯作るの高いんですけど、それをうまくやれればかなり生活できるのになぁとは思います。

 

そこを見切り品を買う、とかではなく。見切り品でも一回で食べちゃえばね、高いですからね。あと、無駄なお菓子を買わない。

 

見切り品しか買えないではなく、正価でもいいからそれをうまく使えるコツを知って欲しいです。いつでも学びです。