生活保護ケースワーカー奮闘記

令和時代に福祉事務所のケースワーカーとして働く公務員の皆さん、またその関係組織の方々に関する情報を提供します。

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ケースワーカーのやりがい その7

ケースワーカーに向かない人、大変だなぁと思う方はどんな人でしょうか。何度か書いている通り、福祉事務所のケースワーカーへの配属は人事課が決めていくので、基本的に拒否権はありません。そして、職員が多い職場なので、どうしても異動先の一つになる可…

ケースワーカーのやりがい その6

ケースワーカーと他の市役所業務では、かなりその内容が違います。特に違いを感じるところで、市役所業務では何か決定手続きをしようとする時、数多くの根回しという名の事前調整が必要なことがあります。 例えば、業務の一つでどこかの企業と打ち合わせをす…

ケースワーカーのやりがい その5

1番の違いは、対人援助の時に現れる気がします。ただ、期待を裏切るような話になりますが、別に福祉職の方が対人援助が上手いわけではありません。 多くの福祉職のケースワーカーを見てきましたが、福祉職の方は結構ドライな印象があります。意外に思われる…

ケースワーカーのやりがい その4

福祉職のケースワーカーの働き方について、何となく違うなぁと思う点を書いていきます。 何となく程度しか変わらないという点がとっても大事です。つまり、事務職であろうが福祉職であろうがケースワーカーとして働く分には大した差がないです。 まず、見た…

ケースワーカーのやりがい その3

ケースワーカーに対して職員の認識としては、その仕事しかできない脳筋系の仕事と誤解されがちです。 確かに定期訪問や通院同行、所内面談など受給者と関わる、体を動かす仕事が多いです。また市政の重要な意思決定に関わることや予算編成、議会対応、人事総…

ケースワーカーのやりがい その2

自治体業務をしていると、まず生活保護受給者に対して自治体職員の理解も低い印象があります。悲しいかな、私も配属されるまでは生活保護の制度も受給者のことも理解をしておりませんでした。 生活保護受給者=働くなど自力で生活できず、生活保護費を受けて…

ケースワーカーのやりがい その1

ケースワーカーは地方自治体の業務の一つですが、自治体によってその認識が様々です。若干ネガティブな内容になりますが、現実を見るうえでも記事にしていきます。 おおよそ福祉事務所のケースワーカーが担当する受給者の数は、東京都内であれば100件程度で…

ケースワーカーの役割 その14

今回は入院同行です。以前の記事のように、受給者が入院した際の手続きなどはケースワーカーは代行しません。しかし、特に精神科への入院の際には福祉事務所の職員が同行するよう病院から指示を受ける場合があります。 精神科の場合、入院までの間に様々な手…

ケースワーカーの役割 その13

さて、前回精神科への通院同行が叶わなかったのですが、時間を置いて再度の通院同行です。 今回は事前に受給者宅へ1時間ほど前に事前訪問。受給者の外出への準備も手伝います。ここまでするべきかも迷うことはありますが、今回繋がれば、次は自分で行っても…

ケースワーカーの役割 その12

もうひとつの通院同行に、精神科への通院同行があります。精神疾患を抱えている受給者の誰もが積極的に精神科へ通院できているわけではありません。 薬を飲んでも変わらない、別に生活が変わらずとも生きていける、特段昼夜逆転していても困ることはない。 …

ケースワーカーの役割 その11

CW業務では色々な機関からお願いをされる、ぶん投げられることを以前から書いてきています。 前回は通院同行について書きましたが、その他の立ち合いについて、経験例をいくつか。 よくあるのが、不動産会社への同行。通常、立ち退きなどの理由で受給者が今…

ケースワーカーの役割 その10

さて、前回は通院同行の記事でしたがその続きです。 実際に受給者を何とか説得し、やっとのことで通院させる気持ちになりました。しかしここからが本当に大変なのです。 まず、どこの病院に行くのかが大事です。基本的に大きな病院は町医者からの紹介状がな…

ケースワーカーの役割 その9

受給者対応の一つに、通院同行というものがあります。悲しいかな、生保受給者の中には元来から病院が嫌い、一人で行きたくないという困ったさんが出てきます。 大の大人がそんなこと言わず、さっさと病院行って診察してもらって薬もらってそれ飲め!と言いた…

ケースワーカーの役割 その8

CW業務の中で、受給者の今後について検討する場面は多くあります。その一つに、カンファレンスという場があります。 例えば受給者が入院し、退院に向けて、またその後の生活についてどうしていくかというものを医師、看護師、ソーシャルワーカーなどと福祉事…

ケースワーカー役割 その7

CW業務でまた判断に迷うのが、別の機関からの「迎えに来てください」お願い。 これまであった事例が、 市役所窓口で住民票の発行ができないと怒鳴っている。迷惑だからCWが迎えに来い。 受給者が病院で診察内容にクレームを窓口で行っている。迷惑だからCWが…

ケースワーカーの役割 その6

CW業務で対応苦慮する場面では、やはり病院などのシーンでしょうか。 前回の例の続きで説明していきます。 衰弱した受給者がなんとか救急搬送されました。しかし、ここで問題が生じます。そして、多くの新人CWが対応に苦慮するシーンです。 病院から福祉事務…

ケースワーカー役割 その5

CW業務で日々大変だなと思うことに、突発的な対応に追われることがあります。よく起こるのが、受給者の緊急事態です。 例えば受給者宅へ定期訪問した際、高齢者である受給者から「最近体調悪いんだよね」と相談されたりします。これはよくあることで、お決ま…

ケースワーカーの役割 その4

CWとして大変な業務の一つとして、他法制度の理解があります。生活保護は最後のセーフティーネットと言われているように、ありとあらゆる制度を使ってもなお生活できない時に活用するものです。そのため、他法制度を使わず単に保護費を出し続けるのは得策で…

ケースワーカーの役割 その3

CWが福祉職以外の職員が配属されること、初日から様々な事件が起きてそれを対応しなきゃいけないことはご理解頂けたと思います。 CWでこれも大変だなと思うことは、自分で采配を立て続けていくことが思います。 前にも書いている通り、自分の担当する受給者1…

ケースワーカーの役割 その2

通常の市役所職員は最初の1週間は電話も取らず、応接も当然出ず、何しに仕事に来ているか分からず、むしろ来ることが仕事だったりします。しばらくすると職場研修などをしてすこーしずつ、すこーしずつ仕事を学んでいくのが常です。 名札なんかも、研修中み…

ケースワーカーの役割 その1

CW業務で辛かったこと、思い返すと色々あるなーとなります。少しずつですが、福祉を志す方が増えてくれたら嬉しいのでざっくばらんに書いて行きたいと思います。 すいません、本当に自分の主観なので悪い印象を与えてしまったら申し訳有りません。また、この…

生活保護と不正受給 その13

不正受給を繰り返す輩も少なからず存在します。それでも生活保護が受けられてしまうのは何故か。この制度が批判される要因にもなっています。 まず、不正受給が発覚した場合はCWが受給者と話をし、その経緯と相手の反応を確認します。言い方が不適切かもしれ…

生活保護と不正受給 その12

課税調査で未申告収入が見つかった時に、まさか??と思うことがあります。全然引っかからない人がある時、課税調査に該当してしまうケースです。 課税調査はその受給者の状況によって不正受給と見なすか、単なる収入申告の遅滞と見なすかでその対応が変わっ…

生活保護と不正受給 その11

高校生のアルバイトについてはまた別記事で書きますが、どの世帯でも子供に対してどのように生活保護を理解させるかが難しいところです。 親が積極的に、自分の家は生保受給していることを言うところはあります。非常にデリケートな内容ですが、やはり自分の…

生活保護と不正受給 その10

結構一つのネタにしては長くなります不正受給編。 CW時代に、しまったなぁと言う気持ちと、なぜもっと家庭内で話をしてくれないのか、と言う気持ちにさせられる出来事として、高校生のアルバイト収入です。 生活保護世帯は同一世帯内の世帯員であれば、誰で…

生活保護と不正受給 その9

未申告収入で多いのは、やはり数ヶ月のアルバイトでしょうか。派遣とか、期間バイトとか。正社員での仕事というのはほとんどありません、そんなことしていたら先に保護廃止の方が早いですわ 年齢の幅は様々です。また、前に働いていない人がいきなりやる人も…