生活保護ケースワーカー奮闘記

令和時代に福祉事務所のケースワーカーとして働く公務員の皆さん、またその関係組織の方々に関する情報を提供します。

ケースワーカーはプロ公務員か(配属間もない職員、頑張れ!

福祉事務所にいるケースワーカーは過去にも書いた通り、大学時代に福祉に関する学問を納めている福祉職採用の方もいれば、一般の事務職で採用されて異動によって福祉事務所に来ることもあります。

 

今年度も既に新たにケースワーカーになり、それが本意であれ不本意であれ業務に着いた職員がいます。前向きにケースワークを捉える人もいれば、「なんでこんなところに、、、俺は市の企画財政を携わりたかったのに!」と悔しい思いをする人もいます。

 

特に採用されて間もない職員、また初めての異動などで福祉事務所へ配属になると、自分がこれまでの仕事を何か間違えてしまったのか、査定でマイナスを受けることがあったのかと勘繰る方もいます。

 

よく、「生保ワーカーは懲役みたいなものだ」と冗談交じりに話す人もいます。なかなか嫌われた仕事だなと常々実感します。勿論、そんなことを言っても代わってくれるひとはいません。前にも記述していますが、1人のケースワーカーに対して約100世帯の受給者を支援していかなきゃいけなくなります。自分にはできませんと言っても、その責任は付きまとってきます。

 

配属初日からいきなり担当地区で新規保護申請が来たり、引継ぎ訪問へ行ったら恫喝、脅されることもあるし(これもどうなんだろう、問題ケースではありますが)、部屋をノックしたら応答がなく、確認してみたら家の中で亡くなっているケースもあります。

 

配属初日からいきなり担当受給者が福祉事務所へきて、訳の分からないことをまくしたてられる、家賃を滞納すると大家から苦情が入る、アルコール依存者から「お金が無くなった」と相談されることもあります。

 

待ったなしの状況が始まり、正直なところかなりきつい職場ではあります。一体何をどうすればいいんだ???と数日間は悩むことになります。

その大変さをかいくぐって半年、1年、2年と業務を重ねてやっとなんとかなるのが福祉事務所のケースワーカーです。勿論、先輩職員も我々のような査察指導官もいます。しかし、大きな局面で決断をしたり、直接支援をしていくのは担当となった職員です。そこには経験も年齢も関係がないのです。

 

その点、福祉職で採用された方々はそれなりに覚悟を決めて採用されている専門職なので、スタート時点ではかなりたくましさを見せることがあります。知識の面でも、それなりに大学時代に培ってきているので、なかなか素晴らしいなぁと思うことはあります。

 

ただ、それでも新規採用者なので油断は禁物。しっかり指導観察をしていい具体に業務ができるよう見守る必要があります。

 

なので、まだ4月。迷いながらどんどん転び、リカバリーできる程度のミスをしながら学んでいってほしいものです。