生活保護ケースワーカー奮闘記

令和時代に福祉事務所のケースワーカーとして働く公務員の皆さん、またその関係組織の方々に関する情報を提供します。

新年度に気をつけるべきケースワーク

新年度はいつでも緊張と不安が多い季節。配属になれば事件事故は待った無しでやってくるのが福祉事務所のケースワーカー

 

通常、どこの場所もよほど人員不足でなければ配属されて1ヶ月程度はなんと無くお客さん感覚で、なんとなく手持ち無沙汰に業務時間を過ごすことが多いのですが。ケースワーカーの場合はそんなことはあり得ません。

 

4月1日からいきなり担当受給者が問題を起こし、会ったことのない人の話を聞かされる。

いきなり来所されて、わーっと色々な話をされる。

わからないという顔をすれば、なんだこんなことも知らないのか、担当変われ、上司を出せ!あんたじゃ話にならない!と言われることもあります。

 

結構心折れることがあります。そして、どう接していいのか悩む方も多いと思います。受給者にしてみれば、それは自分を支援する者がやや頼らなければ不安も大きくなります。精神疾患を抱えている方、高齢者で健康を害している方、様々にいます。

 

1年、2年と経てもやはり担当替えや担当地区エリアの変更は慣れませんでした。それでも毎日のように自分を指名して電話をかけてくる、来所する受給者がいる以上何かしらの対応をしなきゃいけません。

 

この時期一番気をつけることは、ケースワーカーとしてはとにかく言い間違え、出来ないことやできることを逆に伝えないこと、分からないことはきちんと周りに確認して調べ、根拠を持つことです。そして、担当受給者の特性を1日も早く覚え、適切な対応をしていくことに集中するべきです。

 

よく、経理のミスをしないなどという方もいますが、おおよそ公務員になれている人であればそれほど経理処理で計算を間違えることはありません。また、申告受けた書類も経理締め切り前に処理できないということも、それほど多く生じません。期日に間に合わないなら周りの人に手伝ってもらったり、ミスを確認してもらえば経理処理に大きなミスを犯すことはあまり考えられません。

 

この時期、どうしても浮き足立つため言動に気を付けていくこと、適宜記録に対応を残しておくことをお勧めします。記録を残しておけば、ミスを犯した際にもリカバーが効きやすくなります。

 

また、先輩職員の皆さまは新人さんの行動を真剣に見てあげる必要があります。孤独にしてしまうことで取り返しのつかないミスを犯す、生保ケースワーカーでは起こり得ることです。しっかり支援できる体制を組織として構築することが肝要です。

 

なににせよ、誰だって初めは分からないことだらけです。福祉事務所の強みは、どんな事件でも誰かしら対応を知っている、そんな組織です。是非、周りに自分の存在をアピールして、ピンチを乗り切ってください。