生活保護ケースワーカー奮闘記

令和時代に福祉事務所のケースワーカーとして働く公務員の皆さん、またその関係組織の方々に関する情報を提供します。

ケースワーカーの向き不向き その2

一回でも福祉事務所に来てほしいなぁと思う職員は、自分が結構優秀だなぁと思っている職員ですかね。

 

まーーーーー語弊があるかも知れませんが、その自治体によっては、かなり福祉事務所の人員配置の考え方がいい加減なところがあります。

 

これ、採用とか異動を考えている人がそもそも生活保護業務を理解していない可能性は高いです。

 

これまでもたくさん書いてきていますが、生活保護業務はあまりにも多種多様、多岐に渡ります。また、究極の対人援助業務でもあります。例えば身体障害を抱える方に対して、その然るべき部署がサービスの給付申請、決定を行ったりしますが、その職員は介護保険の仕事やら引っ越しの話やらはしません。

 

生活保護業務は、その者に対する支援内容ほとんどに関与するため、線引きが難しい仕事になります。なので、何か受給者の支援内容を決める時、大体どの支援検討会議などに呼ばれたりします。

 

たまに起きるのが、事務作業は得意、何かを考えたりするのは得意だけどそれが机上の空論にしかなってない仕事をする職員が福祉事務所に来ると、そのギャップに悩むことになります。想定していることが一瞬にして覆ったり、自分でこう思う、これが正しいと思うことが相手にとって全く通用しないことがあったりします。

 

気をつけなきゃいけないのが、受給者といえども人なので、自分の考えを押し付けたりしてはいけないことです。こうした方がいい、これが正しいなんて考えは、それなりに受給者にとって有難迷惑なこともあります。

 

まぁ、それくらいの熱意はなきゃいけないのかもしれませんが、いわゆるベテランケースワーカーは、この辺り結構いい加減な事があります。

 

できるものならやってみればいい、というレベルですね。かっちりしていないところ、ちょっと周りから見ると、説得の仕方が足りないんじゃないか?というレベルの方は結構います。でも、それがいい塩梅になって、受給者が動いたりすることもあるのでなかなかこの力加減というのが難しいところですね。

 

かく言う私も、福祉事務所に最初に来た時はなかなか受給者に対しての説得などに苦しんだ覚えがあります。その中で先輩から、やってダメなら次考えてみればいい、決めるのは相手で、その決定をこちらから受給者に押し付けてはいけないと言う言葉をもらい、そこから、トライしてダメならまた頑張りましょうと言う方針になれました。

 

やってみてダメなら次を考える、その考えは今でもきちんと自分の仕事のやり方につながっています。