生活保護ケースワーカー奮闘記

令和時代に福祉事務所のケースワーカーとして働く公務員の皆さん、またその関係組織の方々に関する情報を提供します。

生活保護と不正受給 その5

課税調査の流れは以下の通りです。

 

課税課からデータが送られてくる。

課税情報と福祉事務所の収入申告額を比べて、大丈夫な人と怪しい人を分ける。

怪しい人のデータをよく見て、些末な誤差(端数程度)なら容認、ズレが激しい人はさらに確認。

ずれているものが就労収入であれば、本人に電話、大体来所を求める。

 

年金額のずれであれば年金受給状況を調査しつつ、本人に電話、やっぱり来所を求める。

 

この電話をかけた時点で最初の確認をします。ここで、すんなり答える人なら話はあまり長引きません。

 

年金とかだと半分は福祉事務所の確認漏れもあるので、あまり強く言えないこともあります。

 

たまにあります。去年認定していたのに、今年になって認定をしていなかった、それで保護費が多く出てしまっていたケース。

 

年々、この凡ミスを無くすための制度改正はされていますが、見つけると、やっちまった!!!ってなります。特に企業年金が当てはまります。年1回か出ない年金だと、これを漏らしてしまうことがありました。今は改正がなされて、年一回の年金は分割してずっと認定することができます。この改正前後でかなり凡ミス多発し、受給者も戸惑ったことがありました。

 

さて、確認をする際に気をつける点。

 

決して感情的にならず淡々と聞く。あくまで最初の確認なので。貴方働いてたでしょ!?不正受給ですよ!!なんて強硬な態度はいけません、たまにこうやって聞いてる人いますが。まず、事実確認と証拠集めです、これが大事。

 

来所や訪問をして詳細確認します。大体の未申告収入のある受給者は、「働いていたかも知れない」と言います。誰も、「働きました!すいません!」なんて言いません。

自分のことで、しかも数ヶ月は働いていたのに、さも自分のことじゃないように言う人もいます、流石に少しカチンときます。

 

さてさて、どうして働いていたか聞きます。

生活が苦しかったから

急に物入りになったから

借金を返したかったから

大体こんな理由です。生活保護という最低限度の生活費をもらっていながら生活が苦しい、のであれば生活の工夫をしないといけません。

 

急に物入りになった、というのも普段の生活の見直しが必要です。

 

借金を返したかったから、も手段を誤っています。そもそも生活保護受給しているのであれば手持ちの負債は自己破産ないし任意整理をして解決すべきです。

 

ここからもう少し相手とのやりとりを書いていきます。