生活保護ケースワーカー奮闘記

令和時代に福祉事務所のケースワーカーとして働く公務員の皆さん、またその関係組織の方々に関する情報を提供します。

ケースワーカーのやりがい その5

1番の違いは、対人援助の時に現れる気がします。ただ、期待を裏切るような話になりますが、別に福祉職の方が対人援助が上手いわけではありません。

 

多くの福祉職のケースワーカーを見てきましたが、福祉職の方は結構ドライな印象があります。意外に思われるかもしれません。福祉職は福祉のために公務員になった、だから熱意がみなぎっていると思われがちですが、そうではありません。ドライ、もう少し言えば決して肩入れをしすぎないという点です。

 

できないものはできない、この線引きは大事になってきます。なので、ケースワークの範疇外のものについては、無理です出来ませんとキッパリ言います。

 

ただ、ケースワークの範囲内の業務だと結構頑張ってしまいます。例えば通院同行なんかも、何度も頻繁に付き添ってしまうなど。本来であれば介護保険や病院の対応できる点をケースワーカーが肩代わりしてしまうところなんかあると、流石に査察として、それは違うよと指導することはあります。

 

事務職の人は、んー、ドライというより厳しいという人は多いです。厳しい、人当たりが強い方はいるかなぁという程度です。たまに、ケースワーカーになったことで受給者の生殺与奪権を握った気持ちになってしまい、なんでも強く対応してしまう方はいます。これはトラブルの元です、相手も一般的には市民ですので、市民対応として相応しくない言動は、公務員としてNGです。

 

あと、福祉職の方が無理をする面もあります。ケースワークは一般的にゴールが見えない業務です。事務職は、まぁ自分ができるところまで程々にという方も多いのですが、福祉職はなんとしても自立を!受給者のためになることを!と、力一杯になってしまう方がいます。

 

何が起きるか、時折バーンアウト燃え尽き症候群に陥ってしまう方がいます。ケースワーカーは決して全ての業務で報われるものではありません。受給者が時として、ケースワーカーに対して不利なことをしてしまう、前に書いた不正受給などがそうでしょうか、不正に保護費を得ている者もいたりします。

 

自分がこんなにも受給者対応しているのに、なぜ裏切られるのか、こういう気持ちになってしまって倒れてしまう、体を壊してしまうケースワーカーはいます。それが福祉職の方が若干多い気がします。

 

バーンアウトしてしまうと数が月、数年は療養をしないとなりません。うまく仕事と付き合う術を学ぶためにも、日々のケースワークはどれくらい自分ができるのか、をきちんと考える必要があります。