生活保護ケースワーカー奮闘記

令和時代に福祉事務所のケースワーカーとして働く公務員の皆さん、またその関係組織の方々に関する情報を提供します。

生活保護の申請理由

この数か月、コロナウィルスの影響もあるようなないような、そんな申請理由の方が多いです。世間では、コロナウィルスで景気悪化なども言われていますが、各種の支援制度がまだ頑張って下支えをしている印象です。

 

前回の記事でも書きましたが、その各種支援制度(勿論完璧に支えるものではありません。その多くは預貯金を使いつつ、働きつつ、更に支えるような制度です。)へのアクセスが非常に分かりづらく、またその支援を受けるまでのプロセスが非常に長いのが今の日本のマイナスな面かもしれません。

 

勿論、誰しもが簡単に支援されるようなものであれば、恐らく制度自体が破綻するでしょう。世の中には良からぬことを考える輩が多すぎて、制度悪用されてしまうことが多いからです。ある程度厳しく精査していくと、どうしても分かりづらくなってしまうのはどうしようもないことなのかもしれません。

 

さて、そんな制度を使ってもなおも申請する。そんな時にどういう理由で申請してくるかをいくつかピックアップしました。

 

① 高齢で年金だけでは生活できず、預貯金も底を尽いてきた。

この理由は非常に多いです。毎年、毎月このような理由で申請する方がいます。日本の年金制度+預貯金で生活できない、これも預貯金額の大小さまざまだと思うのですが、誰しも当てはまる理由だと思います。勿論、こういう方は働いているときに年金保険料を払っていなかった方、自営業で国民年金なんて知らないという方、そもそも企業自体にそういう制度がなかったなどが理由になります。

 

金保険料を払っていないから年金が少ない。だから保護を受ける。何やら矛盾しているようにも思えます。その当時、何故払っておかないのか、こういう疑問を抱く国民の方は少なくありません。しかし、それを咎めても今、実際にお金がないのでやっぱり保護を受けないと生きていけないとなると、申請は受理となります。

 

②体調を崩して退職した。再就職決まらず預貯金も底を尽いてきた。

高齢の方、若年層の方に多いです。体調を崩すのも、身体的な面、メンタル面と様々です。多いのが腰痛、ガン、脳梗塞、高血圧など。人から見たら「何をそんな理由で。こちとら、薬飲んで騙し騙しやってんだ!」と怒る国民の方もいます。分からなくもないです。ただ、辞めちゃったのなら仕方ない。

 

また次に続きます。