生活保護ケースワーカー奮闘記

令和時代に福祉事務所のケースワーカーとして働く公務員の皆さん、またその関係組織の方々に関する情報を提供します。

ケースワーカー質問コーナー その2

Q.アパートに住む市民からの苦情です。上の階に住んでいる生保受給者の生活音などがうるさい。奇声を発する、注意して欲しい。生保であることは知っている、福祉から言って欲しい。

 

これもよくあります。何故かアパート上下左右でトラブルが起きると、その入居者が生保だと知っていると言い出す方がいます。

 

大家さんなどであれば入居時に受給者が話したりしているのかもしれないし、住宅代理納付していたら分かっています。ただ、他の入居者が何故か知っていることがあります。

 

おそらく自身で「生保受けてるから」などと話しているのかなぁ、と推測されますが、さてはて。

 

この答えとしては

 

A.仮にそう言う受給者がいれば、注意する。

 

のみです。

 

これのみを繰り返すだけです。何故なら、福祉事務所からその迷惑を掛けているだろうであろう市民が、生保受給者であることを進んで言うことは絶対NGです。下手すると福祉事務所からの個人情報漏洩に繋がります。間違っても、〇〇さんに言っておきます、などと名指しで、認めてはいけません。

 

例えその訴えてきた市民が「相手が生保受給者であることを知っている」と言ってもです。それを証明する手段がその市民にはありません、当てずっぽで言ってきているだけかもしれません。結構、この視点を忘れてしまい、対応してしまうケースワーカーがいますが、非常に危険、というかアウトな行為です。

 

受給者から個人情報漏洩、条例違反と提訴されたら確実に負けます。

 

では、こういう市民からの苦情にどう対応するか。私的には、気分が乗ったら話でもする、でしょうか。

 

結構この苦情を正面から受け止めて、アパート住民から苦情出てるよ?生活平気?などと受給者にダイレクトに伝えてしまうこともありますが、余計にこじれる可能性、さらなる火種を作る可能性もあります。近隣トラブルは極力、福祉事務所が入るべき案件ではありません。

 

まぁ、時折何度も一般市民から電話が掛かってきたり、来所されたりするのですが、これは穏便に対応するしかありません。この辺りもそれなりに経験を積んで対応スキルを身につけたりする必要があります。