生活保護ケースワーカー奮闘記

令和時代に福祉事務所のケースワーカーとして働く公務員の皆さん、またその関係組織の方々に関する情報を提供します。

ケース記録の書き方

ケース記録はおそらく誰もが一度は書き方に悩むものかと思います。一体何を書けばいいの??全部事細かに書かなきゃいけないの??など、様々です。

福祉職などでは大学で記録の書き方についても学ぶようですが、若干足りないなぁと思うこともしばしば(教授のお伝えされたいことと、生徒の受け止め方はいつも、少しずれがある気がします)。

 

一般的にケース記録は、受給者の普段の様子や福祉事務所、居宅訪問時での受け答えなどを中心に簡潔に書き記しておくことが必要です。また、何かしらの保護決定をする際にも当然、記録に記載をしておかないと経理処理ができません。

 

一番大事なのは、その1年間の記録を元に援助方針を作成するので、内容としては受給者への援助のことを書かないと意味がありません。

 

平成20年ぐらいまででしょうか?あまり生活に変化のない受給者ですと、引き継ぎ訪問へ行った、次にいきなり年度末の基準改定が行われて、それで1年間終了などのケース記録が散見されていました。これでは一体、1年間受給者にどのような支援を行ってきたかが分かりません。当然、援助方針も立てようが立てられません。

 

ただ、このようなケース記録は悲しいかな、未だに散見されます。特にある程度歳を重ねたケースワーカーですと、これが常態化してしまい、何も書かないと言う人もいます。別に全てがダメということではありませんが、これでは福祉事務所としての記録としては十分ではありません。

 

ポイントとしては既に保護手帳などに書いてありますが、居宅訪問、所内面談、本人同席のカンファレンス、本人不在の何かの打ち合わせなどの場面に応じて書き方を変えていくのがベストです。

 

居宅訪問、やることがよく分からないと言う話も聞きますが、これは訪問のテクニックとして、やはり家の中の様子をある程度書き示しておくことが大事です。散らかっているのか、整理されているか、ポストの中身は飛び出していないか、お薬カレンダーの薬は減っているか、カーテンは開いているか、布団は閉まってあるか、家族の写真やらが飾ってあるとか、そう言う細かい情報が意外と活きてきます。

 

私的によく見たのは薬とテーブルの上ですかね。薬が減っているか、テーブルの上に置きっぱなしなのかとか見たりです。

 

よく、お酒のありかを探すと言う人もいましたが、本気で飲む人以外はあんまり意味がないかなと。飲む人は飲みます。

 

家の中の様子だけで数分の話はできます。居宅訪問も長くやればいいと言うことではなく、簡単な身の上話をするだけでも結構分かることはあります。

 

天気の話をするのに近いかなと。

 

行きました、特にありませんでしたはあまり居宅訪問の意味を成しません。行って何をしたか、がとても大事になります。