生活保護ケースワーカー奮闘記

令和時代に福祉事務所のケースワーカーとして働く公務員の皆さん、またその関係組織の方々に関する情報を提供します。

受給者の住む家とはどんなもの?

 CWではよく、「生保アパート」「生保物件」という名前で、受給者が複数世帯住む建物を説明することがあります。

 皆様の中では

  • 木造築50年
  • 6畳一間
  • 風呂なし
  • 和式トイレ共同
  • エアコンなし

のような、昭和レトロ(実際にこのような部屋に住む方もいらっしゃいます)なアパートを想像されるかもしれません。

 
しかし最近では、
  • 風呂やトイレがセットになっているユニットバス
  • エアコン
  • IHコンロ
  • 洗濯機や冷蔵庫が備え付けられている
  • 1R程度のアパート
に入居する受給者も少なくありません。
 条件が良ければ、更にエレベーター付き、オートロック付きの鉄骨造マンションタイプの物件に住んでいる方もいらっしゃいます。
 
 昔は、自宅にエアコンが設置されていたことを贅沢品とみなし、取り外すよう指導した事例もありましたが、現在はエアコンの購入費も条件を満たせば「家具什器費」という制度から支給されます。最低生活を営むにあたって、色々と生活保護受給者の住環境も改善傾向にあります。
  
 また最近では生活保護受給者も、物件を選ぶにあたってインターネットなどで情報を仕入れてくるためか、色々と設備の良し悪しを確認して物件を探してきます。
 あまり手入れの行き届いていない物件ですと、埋まりにくいのが現状です。毎日のように入居募集をかけている物件もありますが、実際に内見に行くと、汚い(クリーニングがされていない)、狭い、暗いなどの理由で断る生保受給者も少なくありません。