生活保護ケースワーカー奮闘記

令和時代に福祉事務所のケースワーカーとして働く公務員の皆さん、またその関係組織の方々に関する情報を提供します。

生保アパート経営

生保受給者の物件選び(転居前)

生活保護受給者の入居が認められるアパートは、決して豊富とは言えません。住宅扶助額を上回る家賃のアパートには原則住み続けることができず、また上回るアパートへの転居は自己負担となっても認めることができないためです。 勿論、巷には生保アパートを経…

入居者の特徴~高齢者編(死亡時の家財処分)

福祉事務所ケースワーカーの役割 - 生保アパート経営塾の通り、生活保護法では受給者の死亡後に適用される扶助は殆どありません。 時折、入居者が死亡した後、大家さんや不動産会社さんから、「行政で居宅内の家財を処分しろ。特殊清掃をしろ。遺品を回収し…

住宅扶助と支給される入居費用、その手続き

住宅扶助と㎡数 生活保護法では住宅扶助という制度があり、アパート等に居住するための家賃や入居時の敷金、更新時の更新料が支給されます。 東京都23区の級地ですと、以下の表になります。 ※令和2年4月時点の基準表を元に算定。具体的な額は各福祉事務所…

住宅扶助額は書面上の金額!うまく使う管理費・共益費

高額家賃と転居指導 家賃は下げたくない、しかし空室が続くのも辛いとお悩みの大家さんも多くいます。 福祉事務所としては、受給者の住むアパート等の家賃額は住宅扶助*1上限額を超えた家賃額のアパート入居を認めていません。 東京都23区を例にすると、23区…

福祉事務所ケースワーカーの役割

ケースワーカーとは 生活保護受給者の個別支援者として、市役所職員が受給者一人ずつ担当者として支援する制度があります。この支援者を「ケースワーカー(CW)」と言い、受給者への個別支援を実施します。 CWの仕事は多岐に渡りますが、大家さんや不動産会…

大家さんから勧める生活保護の利用

どの入居者も、決められた期日に必要な家賃を大家さんや不動産管理会社に支払う必要があります。 しかし時に、支払滞納する入居者に悩まされることもあります。そのままいつしか、支払いがどんどん溜まっていき、いよいよ大家さんらも直接督促を掛けに行くよ…

生保アパートは低利回りながら安定した収益になる

仮に18㎡程度の1Rアパートを60,000円で貸していたが、空室となってしまうと60,000円×空室期間中の減収が生じます。所有アパート棟数が少なければ少ないほど、空室期間中の収入減は響いてきます。 そこで、生活保護受給者を東京都23区の住宅扶助上限額53,700…

受給者の住む家とはどんなもの?

CWではよく、「生保アパート」「生保物件」という名前で、受給者が複数世帯住む建物を説明することがあります。 皆様の中では 木造築50年 6畳一間 風呂なし 和式トイレ共同 エアコンなし のような、昭和レトロ(実際にこのような部屋に住む方もいらっしゃい…